OutlookからGmail へメールを移行するための正式なツールとして、Googleから「Google Workspace Migration for Microsoft Outlook(通称GWMMO)」が公式ツールとして公開されています。今回はこちらのGWMMOを使って説明していきます。
GWMMOを使用するにあたって、いくつか注意事項があります。
GWMMOは、Thunderbird や Spark といった Outlook 以外のメールクライアントに対しては利用できません。
IMAP や Exchange 、ウェブ版の Outlook データの移行は対象外です。Windows 版の Outlook かつPOPダウンロードされているもののみ対象となります。
GWMMO自体、システム要件や利用者側の設定作業といったハードルはそこまで高くないものの、企業によってはメールクライアントが利用者ごとに統一されていない場合もありますので、まずは移行の前に現在お使いのメールクライアントを確認いただくことをお勧めします。
それではここから、GWMMOを使った Gmail への移行について説明していきます。
1. GWMMOのインストール
GWMMOには、MSIファイルとEXEファイルの2種類があり、管理者主導で利用者のPCに対して資産管理ツール等で配布する場合等はMSIファイルをダウンロードしますが、今回は利用者がファイルをダウンロードとインストールまで実施しますので、公式サイトからEXEファイル(RECOMMENDED FOR USERSと書かれた項目)をダウンロードします。
ダウンロードした「OutlookMigrationSetup.exe」を実行すると、自動的にインストールを開始します。インストールが完了すると左のような画面が表示されます。
「続行」をクリックすると、ブラウザでログインを要求されるのでログインします。
※既にログインしている移行と関係がない個人のGoogleアカウント等が表示される場合がありますので当該Google Workspaceアカウントを選択しログインしてください。
2. Googleアカウントのログイン
Google Workspaceのアカウントにログインするとアカウントへのアクセスリクエストが表示されるので「許可」をクリックします。
3. Outlookデータの選択
GWMMOへ戻り、Outlookから移行したいメールデータを選択します。
今回は事前に対象のメールデータをエクスポートしていますので、「PSTファイルから」を選択します。また、全てのメールを移行させたいので「すべてのデータを移行」を選択し、「次へ」をクリックします。
4. 移行対象の設定
移行データの中でメールのみ移行させたいので「メール」以外のチェックを外します。移行元のメール件数によって処理にかかる時間が異なりますので、指定日以降のメールのみ移行させるなど必要に応じて設定してください。
5. メールの移行開始
「続行」をクリックすると移行処理が開始されます。
6. 移行後の確認
メールが移行されたことを確認するために対象のGmail にログインして移行されたことを確認してください。
事例:一部のメールが移行されません。
回答:メールと添付ファイルの合計が25MBを超える場合は移行がスキップされます。
事例:メールが多く処理が終わらない。
回答:移行データの選択画面で対象のメールを日付で選択できますので必要なメールのみ移行されることをおすすめします。また、処理を一時停止し続きから実行することも可能です。